さぁ!FP3級を受験。実施機関が『FP協会』と『きんざい』2つあるし、
実技試験は3つもあってよく分からない。
こんな疑問、ありませんか?
私もFP試験を受けようとしたときに、まず直面したのが『FP協会ときんざいの違いは何?』『実技試験どれを受けるべき?』という疑問でした。
FP3級には、学科試験と実技試験があるのですが、実技試験は3つの試験から選ばなければいけません。
この記事を読めば、下記のことがわかります。
- FP協会ときんざいの違い
- FP3級の実技試験の違い
- どの実技試験を受ければよいか
結論から言うと、
FP協会、きんざい、どちらの機関で試験を受けても、取れる資格は同じ『3級FP技能士』の国家資格。
違うのは実技試験の内容で、3種類の実技試験があり、初心者の場合
どちらの受験地も近ければ『FP協会』
FP協会が近くになければ『きんざいの個人資産相談業務』
の受験をおすすめします。
FP3級で得られるもの
FPはひとことで言うと『お金の専門家』
項目は『年金・保険・金融資産・税金・不動産・相続』の6つの分野で構成されています。
FP3級を取得すると、色々な分野からのお金の知識が身に付きます。
FP協会ときんざい2つの実施機関がある理由
FP試験を実施している機関は以下の2つです。
FP協会(NPO法人 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会)
きんざい(一般財団法人 金融財政事情研究会)
FPの試験が2つの機関で実施されているのは、もとはFP協会ときんざい、それぞれが別の民間資格を実施していました。
2002年にFP技能士を国家資格とする制度ができ、2つの機関が指定の試験機関として認められて、現在も2つの機関で運営されています。
FP3級は実技試験が3種類ある
実技試験はFP協会から1種類、きんざいから2種類の計3種類があります。
FP協会 資産設計提案業務
問題数は全20問、60%以上での合格です。
全分野からの出題となり、顧客の資産の設計にかかわる問題が出されます。
きんざい 個人資産相談業務
問題数は全15問、60%以上で合格です。
保険、不動産、相続など個人的な資産の相談を中心とした問題が出されます。
きんざい 保険顧客資産相談業務
問題数は全15問、60%以上で合格です。
主に保険を中心とした問題が出されます。
3つの試験はいずれも国家資格ですが、出題範囲や問題数が異なります。
FP3級実技の合格率、問題内容、受験地の比較
まずは公開されているデータから3つの試験を比較してみます。
ここでは、合格率、問題内容、受験できる地域の数で比較しました。
過去5回分の合格率で比較
FP3級実技試験の3年分の合格率を比較してみました。
合格率(2021.5) | 2021.1 | 2020.9 | 2020.1 | 2019.9 | |
FP協会 資産設計提案業務 | 76.65% | 86.53% | 88.04% | 79.45% | 79.48% |
きんざい 個人資産相談業務 | 59.63% | 58.63% | 35.28% | 50.22% | 45.44% |
きんざい 保険顧客資産相談業務 | 47.76% | 56.01% | 56.20% | 48.19% | 43.31% |
合格率で見るとFP協会が高いです。
一見するとFP協会の試験のほうが合格率が高いですが、きんざいは団体で受験する企業があります。
業務で仕方なく受験している人もいるので、モチベーションに差があります。
問題数、受験地の数で比較
問題数 | 受験地の数 | |
FP協会 資産設計提案業務 | 20問 | 98地区 |
きんざい 個人資産相談業務 | 15問 | 130地区 |
きんざい 保険顧客資産相談業務 | 15問 | 130地区 |
受験地はきんざいが、多くの場所で開催されています。
受験地が多い分、家から近い所を選べますね!
問題の出題範囲で比較
FP3級実技試験の出題範囲はこの通りです。
- FP協会の資産設計提案業務が6分野
- きんざいの個人資産相談業務が5分野
- きんざいの保険顧客資産相談業務が4分野
分野で見ると、保険顧客資産相談業務(きんざい)の範囲が狭いですが、その分深い知識が要求されます。
【難易度比較】FP3級の実技試験問題をやってみた
本やネットの情報では、FP3級実技試験の選び方の1つに『過去問をやってみて自分が得意なものを選ぶ』というやり方があります。
過去問みても全くの素人だとよくわからない。
ある程度の知識がないと、試験を比べることが難しいです。
そこで私は、FP3級受験のあと、知識のある状態で3つの実技試験をやってみることにしました。
それぞれの得点
1回だと比較データが少ないかと思い2回の過去問を実施。
出題形式に慣れるために、問題集の練習問題で勉強してから実施しました。
結果はこちら
2021.9 | 2021.1 | 平均正解率 | |
FP協会 資産設計提案業務 | 85/100 | 80/100 | 82.5% |
きんざい 個人資産相談業務 | 37/50 | 43/50 | 80% |
きんざい 保険顧客資産相談業務 | 30/50 | 36/50 | 66% |
資産設計(FP協会)と個人資産(きんざい)は、ほぼ変わりなし。
保険顧客(きんざい)が低い結果となりました。
きんざいの合格点が30点以上なのでギリギリでした。
配点によっては不合格もあったでしょう。
FP3級の3つの実技試験をやってみた感想
3つの試験問題を実際にやってみて、
- きんざいは問題数が少なく時間に余裕を持てるが、運悪く苦手な問題ばかり出ると危険。
- 資産設計提案業務(FP協会)と 個人資産相談業務(きんざい)の難易度はあまり変わらない。
- 保険顧客資産相談業務(きんざい)は簿記の仕分けの問題も出る。
- 年金、相続はどの試験も似たような問題。
出題形式は似ていましたが、保険顧客資産相談業務(きんざい)がやや難しいと感じました。
FP協会は広く浅く、きんざいはポイントに絞って深く(特に保険顧客)という印象でした。
いずれの試験問題も勉強をしてから実施した結果、保険顧客資産相談業務の点数が低いので難易度も高いと言えます。
知識ゼロから始めるならFP協会がおすすめ
簿記や保険の知識があれば、きんざいの顧客資産相談業務がよさそうです。
知識ゼロから始めるのであれば、全範囲から広く浅く出題される 資産設計提案業務(FP協会)をおすすめします。
範囲が広いといっても、学科試験で全範囲勉強するので心配はありません。
FP協会の会場が遠ければ 個人資産相談業務(きんざい)もあり
会場は全国にありますが、住んでる場所によってはFP協会の試験会場が遠いなんてことも。
私の場合、自宅からFP協会の受験地までは1時間。
自宅からきんざいの受験地までは20分ほどでした。
大きな時間差があったり、アクセスが大変な場合は、きんざいの個人資産相談業務だとFP協会と比べてそこまで難易度の差がありません。
私がFP協会を選んだ理由
私は2021年9月にFP3級、実技試験はFP協会で受験しました。
FP協会を選んだのは以下の理由です。
- 合格率が高い
- 得意分野はない
- 学科で6分野の勉強をするだろうし、まんべんなく知識を得たいと思ったから
- 受験地がそこまで遠くなかった
申込み当時は、知識がなく問題を見てもどれが良いか分からなかったので、合格率と試験会場などでFP協会を選びました。
FP3級実技試験の申し込み先
試験の申し込みは、FP協会、きんざいのホームページから申し込みできます。
運営機関が違うので、申し込み前にどの実技試験を受けるか決めておく必要があります。
公式ホームページはこちら
FP協会 → 日本FP協会
きんざい → 一般社団法人 金融財政事情研究会
FP3級試験会場
会場は、受験地区のみ選べて、後日受験票に受験会場が記載されてきます。
なお申請後、引っ越しなど、やむを得ない事情で受験地を変更することも可能です。
私が受験した時の会場は、大学の講堂で150人~200人ほどの受験者がいました。
学科試験と実技試験の間にお昼休憩があったのですが、近くのコンビニはかなり混雑していたので注意が必要。
FP3級実技試験まとめ
この記事では、FP3級の実技試験についてお伝えしました。
- FP3級はどちらの機関で受けても同じ国家資格が取れる。
- 3つの試験問題を解いてみると、保険顧客資産相談業務(きんざい)が点数が低く難しい。
- 初心者は、資産設計提案業務(FP協会)がおすすめ。
- FP協会の会場に行くのが困難なら 個人資産相談業務(きんざい)がおすすめ。
FP3級の具体的な勉強方法、スケジュールは別の記事で紹介しています。
FP3級の独学での勉強方法、スケジュール
にほんブログ村
コメント